腹立つ時に

私は生来の小心者で気が弱い。神経質で、過ぎたことをいつまでもくよくよ悩む。悩むのが趣味ですか?っと、もう一人の自分が問う感じ。仕事や家庭で腹立つことがあると、しばらくはそのことが頭から離れず、心安らかにはおれない。いや、おれなかった。

それが五十歳近くになると、三日もしたらなんとも無くなってしまう。

一週間で「何に対して怒っていたのか」自体を忘れてしまう。

老人になって良いことは、少々のことでは驚かなくなること、とはある有名なアニメのセリフであったが、歳とって直ぐに忘れてしまうことも、まあ、悪いことばかりでもないように思える。

腹が立ってしょうがない時には、愛する人の手でも握っていれば、直ぐに収まる、とはある漫画のセリフであったが、最近、私は気が付いた。

どうしても腹が立ってしょうがない時には、愛する我が子の幼き頃の写メを眺めていれば、ちょっとだけ収まるなぁ、と。